この記事でわかること
- ある日突然アイドリングしなくなる「カーボン噛み」とは?
- 「温まればとりあえず走れる」のはなぜ?初期症状の見分け方
- 洗浄(RECS)で直らないとエンジン分解に!早めの対処が鍵
こんにちは!埼玉・三郷市のジャイロキャノピー専門店、WINGオオタニです。
最近の4ストローク(TA03型)のジャイロキャノピーやジャイロXで、非常に多くご相談いただくトラブルがあります。それが「カーボン噛み」によるエンジン不調です。
動画でご紹介している車両は、まさにこの「カーボン噛み」の典型的な症状が出ていました。今回は、この症状の見分け方と、なぜ「早めの修理」が必要なのかを専門店目線で解説します。
典型的な症状:「アクセルを開けないとエンジンがかからない」
カーボン噛みが起きると、エンジンの始動時に以下のような特徴的な症状が現れます。
- セルボタンを押しただけでは、キュルキュル鳴るだけでエンジンがかからない
- アクセルを少し開けながらセルを回すと、なんとかエンジンがかかる
- しかし、アクセルから手を離すとすぐにエンストしてしまう(アイドリングしない)
動画でもご覧いただけるように、アクセルを少し煽って(回して)いないと止まってしまう状態です。プラグが悪くなっているだけのケースもありますが、上記のような症状が出た場合、高い確率で「カーボン噛み」を疑います。
「カーボン噛み」とは一体何が起きているのか?
ガソリンがエンジン内で燃えると、どうしてもスス(カーボン)が発生します。特に配達業務などで「短い距離を走ってすぐエンジンを切る」という乗り方を繰り返していると、このススがエンジン内部に蓄積しやすくなります。
この硬くなったススの塊が剥がれ落ち、エンジン内で空気の出入り口の役割を果たしている「バルブ(扉)」に「カミッ」と挟まってしまう現象が「カーボン噛み」です。
扉が完全に閉まらなくなるため、エンジンのパワーを生み出すための「圧縮」ができなくなり、エンジンがかからなくなったり、アイドリングが保てなくなったりします。
【重要】「温まれば大丈夫」の落とし穴
動画の車両もそうですが、カーボン噛みの初期症状では「エンジンが温まってくるとアイドリングが安定して、とりあえず普通に走れてしまう」ことがあります。これは熱でカーボンが柔らかくなり、一時的に密閉性が保たれるためです。しかし、この状態を放置すると、完全にカーボンが固着してしまいます。
専門店の修理方法:RECS(レックス)で直るか、分解か
カーボン噛みが疑われる場合、当店ではまずWAKO'Sの「RECS(レックス)」という洗浄メニュー(税込5,500円)を試します。これは特殊な洗浄剤をエンジンに吸い込ませ、内部のカーボンを溶かして排出させる方法です。
症状が出始めの本当に初期段階であれば、このRECSだけで直ることもあります。また、単なる「プラグの劣化」で似た症状が出ることもあるため、その場合はプラグ交換だけであっさり直ることも多いです。
動画の車両の「リアルな結末」
しかし、ここで残念なお知らせがあります。
動画でご紹介した車両は、一見すると「温まれば走れる初期症状」に見えましたが、実際にはRECSを施工しても症状が改善しませんでした。
RECSをやっても直らないということは、洗浄剤では溶かしきれないほど強固にカーボンが噛み込んでいる証拠です。こうなってしまうと、エンジン(シリンダーヘッド)を分解し、手作業でカリカリとカーボンを削り落とす大掛かりな修理をするしかありません。
まとめ:違和感を感じたら「即」ご相談を!
4スト車のカーボン噛みは、「とりあえず走れるから…」と騙し騙し乗っているうちに症状が進行し、結果的に高額なエンジン分解修理(オーバーホール)が必要になってしまいます。
「朝イチのエンジンのかかりが悪い」「アイドリングが不安定」といった違和感があれば、RECSで安く直せるうちに、ぜひお早めに専門店であるWINGオオタニにご相談ください!